「安全があるからこそ安心して暮らせる」という想いから「地震に強い家づくり」を日々研究しています。

そんな「地震に強い家づくり」の4つのポイントをご紹介します。

1.金物ピン工法

従来の木造建築で使われる木造軸組工法の接合部に金物を使うことで高い強度をもたせた木造建築工法です。

各金物取り付け位置例
在来工法と金物ピン工法の違い

柱と梁を結合する際、柱に2方向以上の彫り込み(断面欠損)を行い、梁側にも彫り込みを行います。

取付用ボルト穴(12mm)の加工だけで済むため、断面欠損を最小限に抑えます。その上で金具を使って接合・緊結するため、高い精度と安全性を実現することが出来ます。

・木は伸び縮みするが金物は伸び縮みしない
・軸組工法の場合、ホゾ加工部分が縮んでしまうと地震が発生した際抜ける危険がある(九州熊本地震で見られた多数の新築倒壊がそれにあたる)
・柱と梁の仕口加工による断面欠損があり部分的な強度低下による地震の心配

強度試験
▲車庫スペースにあたる大空間が1F部分にあっても、耐久試験により倒壊しないことが証明される。

「テックワン」の耐久性は、1995年の阪神淡路大震災を忠実に再現した三次元実大振動試験によって検証されています(2004年12月7日 於:独立行政法人土木研究所)。また、性能評価機関に準じた試験内容【「在来軸組工法住宅の許容応力度設計」(公財)日本住宅・木材技術センター企画編集】で各接合部の耐力を検証。その頑丈さは公的な試験機関からも公正な評価をいただきました。

耐食性

テックワンは、塩水噴霧試験2,000時間でも赤錆が発生しない高耐食性めっき防錆処理(ストロンジンクJコート処理)仕様。
高耐久住宅にも対応しています。

2.ベタ基礎

ベタ基礎とは、木造で家を建てる際の基礎工事のひとつの工法で、鉄筋コンクリート造の堅固な下地です。
建物下の地盤全体に鉄筋をメッシュ状に張り巡らし、そこにコンクリートを流し込んで耐圧盤を作ります。地盤に施工された鉄筋コンクリート面全体で建物を支える構造になっているため、地震や台風などの衝撃を効果的に地盤へ流すことが出来ます。また、部分的沈下による傾きも防ぎます。基礎工事は住宅の耐震性を考える上で土台となる重要な部分ですので入念に仕上げます。

1

割栗石・砕石を敷き転圧をかけ固めます。

2

湿気を防ぐため防湿フィルムで全体を覆います。

3

基礎の骨組みとなる鉄筋を配置し、コンクリートを流して固めます。

4

立ち上がり部分の枠組みを施工し、コンクリートを流し養生させれば基礎が完成です。

効果

【耐震性向上】
地盤と基礎が一体化し、安定感に優れています。
建物自体の重み・積載荷重を分散し、均一に受ける構造なので地盤への負荷を軽減します。

【不動沈下防止】
建物をコンクリート基礎全体で支え、上からの荷重を平均的に地面に伝えるので、不動沈下(基礎や構造物が部分的に沈下する現象)を防止できます。

【防蟻効果】
床下が土ではなくコンクリート一体型仕上げなので、シロアリ被害を防止できます。

【防湿性】
防湿ビニールシートを基礎コンクリートの下に敷き込み、土中から湿気があるのを防止します。これにより床下の腐食を防ぐことができます。

・基礎の鉄筋は建築基準法で最低基準が定められています
・コンクリートの強度も最低基準が定められています

立ち上がり部分の基礎巾が150mm

当社の基礎巾は標準でW150あり、通常のW120巾よりも鉄筋量が圧倒的に多く、重い瓦を乗せても耐える計算がされています。

コーナーハンチ

基礎のコーナー部分は不均等荷重や地震時に負担が集中しやすい箇所ですので、当社では基礎のコーナー部分をハンチ形状にすることで、補強し強度を高めています。

ホールダウン金物

ホールダウン金物とは、地震や台風で柱が基礎から抜けるのを防ぐために付ける補強金物のひとつです。

基礎パッキン

基礎と土台の間に基礎パッキンを敷きこみ、自然の気流で床
下全周換気を促すと同時に基礎と土台を絶縁しコンクリート
からの湿気が土台に上がることを防ぎます。(地面の湿気は
防湿フィルムで遮断しているため効果が上がります)
従来工法に比べ1.5~2倍の換気性能を実現。
土台の腐れとシロアリを寄せ付けにくくなります。
また、先端に設けた換気スリットにより、防鼠材の役割も果
たします。水切りも防鼠付き水切りを使用しています。
素材は経年変化や荷重に対しても優れた耐久性と安全性を発
揮する素材でできています。

浴室まわり・玄関まわりは、床下空間と室内空間が直接つながりやすく、床下から室内に空気やカビ等が侵入する可能性があります。
気密化が必要な場所の基礎天端に気密タイプを敷き込み、床下からの気流をシャットアウトします。

基礎に換気口を設けない工法のためクラック(ヒビ)発生を防ぎ、耐力を向上させます。

「Jotoキソパッキング工法」使用により、竣工後10年以内のシロアリ被害発生に対し累計1000万円を限度に賠償責任保証額の給付が保証される「しろあり保証1000」が自動付帯します。

3.耐震等級3相当

建物の強さ・強度の指針で、「住宅の品質確保の促進等に関する法律」(品確法)によって定められている住宅性能表示です。品確法は、建築する上でのルール・法律である「建築基準法」とは異なります。
建築基準法と品確法では、壁の量、接合部、基礎など、品確法の方がより詳細な検討項目があります。
現在、耐震等級は3つの段階が設けられており、基準となるのが耐震等級1です。
構造計算を行い、耐震等級3相当を標準で確保しています。

・耐震等級が高いほど地震保険が割引されます(10%<30%<50%)

4.その他の耐震仕様

地盤調査
スウェーデン式サウンディング試験
地盤調査とは、建物を建設できるかどうかを判断するため地盤の強度を測定する検査のことです。
当社は「スウェーデン式サウンディング試験」を採用しており、調査としては先端にドリル状の部品(スクリューポイント)がついた鉄の棒(ロッド)を地中にねじ込んで地盤の強度を測定します。
正確な地盤データを取得し、調査結果を元に地盤状況に合った対策をご提案させていただいております。
改良工事
地盤調査結果より、要改良工事となった場合当社では「鋼管杭圧入工法」を用いて地盤改良工事を行います。
鋼管杭圧入工法は、鋼管で地中から建物を支える地盤改良工事のことで地中30mまでの地盤補強が可能です。
地中深くにある固い地盤に鋼管の杭を打って建物を安定させます。
また、地盤が強く地表面から比較的浅いところに軟弱な層がある場合は、セメント系固化材と原地盤を混合攪拌し転圧(締固め)により地盤を改良する「表層改良工法」を行います。
根太レス工法

従来の工法では2階床に12mm厚程度の床下地合板を受ける根太と呼ばれる角材を設置していましたが、根太は地震の横揺れには抵抗できません。そこで、根太を設けず床下地合板の厚みを厚くして(一般的には24mm以上)直接梁材に留め付ける床組み「根太レス工法」を採用しました。
「根太レス工法」は水平に加わる力を点ではなく面全体で受けとめることで耐震性を向上させ、根太工法に比べ数倍も床が変形しにくいため地震や台風時に発生する水平力に対して十分な効果を発揮します。また、根太を用いないため室内の天井高が大きく取れる利点もあります。

構造計算

木造の場合、最高高さが13m以下、軒高が9m以下、2階建て以下、床面積500㎡以下の全ての条件を満たせば構造設計は不要です。そのため、木造住宅の多くは構造計算を行わずに建設されています。
当社は安心して暮らせる住まいのため、数値として見えるよう構造計算を公益財団法人日本木造住宅技術センターが発行している『住宅性能表示』に準拠した検討で行っております。

構造計算とは・・・

【壁量計算】
建物にかかる地震力・風圧力に対して必要な壁量(必要壁量) を満たしているかを確かめる計算方式。 耐力壁の倍率と長さを乗じたもの(有効壁量)を壁の種 類ごとに求め、その総和が必要壁量を超えるようにすることによって、一定の耐震・耐風性能が満たさ れたことを確認します。

【水平構面】
建物が受ける水平方向の力(地震力・風圧力)を鉛直構面である耐力壁(筋交いなど)で受け止め、効果を発揮するためには、強い水平面(床・屋根)が必要です。この水平面を「水平構面」と言います。

【梁成検討】
梁成とは梁の下面から上面までの高さのこと。梁成検討とは荷重を受ける方向の高さが適用範囲内であるかの検討をします。不十分であると床が傾く等の原因にもなりかねません。

【引抜( N 値)】
N値計算は引張り耐力がその部分の必要耐力以上であるかを計算で確かめ、柱頭・柱脚の接合金物を耐力壁が効果的に働くように選定するための計算です。

ダンパー 

※ご希望に応じて設置可能オプションです

ウィンダンパーは、地震発生時のわずかな揺れから効果を発揮することが可能で地震エネルギー(加速度・衝撃力)を最大50%吸収します。繰り返しの地震(余震)にも効果を発揮するため安心です。
どんなに硬い建物でも力が加われば変形します。例えば地震が起こった際に筋交い・合板・ゴム系ダンパーを付加していると変形角は減少します。しかしその時建物に係る加速度(衝撃力)は増大しています。この加速度(衝撃力)に対し耐力という力技で変形を抑えこもうとするので躯体は徐々に緩んでいくのです。
「変形角を減らす」ということで一見どの地震対策も同じように見えるかもしれませんが、加速度を上げてしまう方法と(耐力を付加)、加速度を下げる方法(ウィンダンパー)正反対のことが起こっているのです。

■地震の衝撃力を約50%低減
■木造軸組、2×4、伝統工法に対応
■最上級の減衰力
■安心の品質(純国産)
■長期60年の耐久性(20年保証)

耐震性能についてまとめたパンフレットをPDFにしてあります。ダウンロードしてご覧ください。